カンボジアの宗教と僧侶の生活

タイやカンボジアでは、黄色や臙脂の袈裟を着たお坊さんをよく目にします。

今日はカンボジアにおける仏教寺院についてご紹介します。

 

カンボジアでは仏教が国教として定められています。(もちろん個人の宗教の自由は認められています)

仏僧は国王に次ぐ社会的地位を与えられており、現国王であるシハモニ王が若い頃に出家されていた事もあって、カンボジアのお坊さんは庶民から大層、大事にされています。

 

1 出家について

国王の次に偉い、とされている割に、出家について資格など厳しい条件はつきません。

お坊さん一人一人にヒヤリングしてみた事がありますが、もとは地方の農家の子だったりします。

もちろん少年僧もいます。

 

2 還俗について

これまた意外なほどカジュアルに還俗できます。

日本での出家とは違い、一生を仏道に捧げるという意識ではなく、人生の一時期を仏僧として過ごす、という認識の様です。

還俗したお坊さんはビジネスをしたり、結婚をしたり、一般人とさほど変わらない生活をします。中には「結婚したくなったから還俗した」という人もいます。

とは言え、お坊さんだった頃の修行はその後の人生にも活きる様で、教養や哲学を身に付けるための人生修行、といった期間の様です。

 

3 カンボジアの仏教とは

日本語の仏教区分で言うと、上座部仏教にあたります。

日本の仏教は大乗仏教なので、日本のお坊さんは世俗すべての人のために、分け隔てなくお祈りをして下さいます。

一般人のために祈る事も仏道の在り方として認められているから、みたいです。

 

それに対してカンボジアの仏教では、お坊さん個人が悟りの境地に至る事を最優先目的としており、わざわざ世俗の衆生のためにボランティアで祈ってはくれません。

我々一般人が御仏の加護を得たいと思った際には、仏僧に寄進するなどして、個別にお経をあげてもらい、自分の徳ポイントを積み立てる必要があります。

仏僧はその為の窓口、みたいなものだと私個人はとらえていますが、専門的に仏道を勉強した事があるわけではないので、あくまで個人の認識です。

 

4 お坊さんの暮らし

のんびりしている印象の強いカンボジアですが、お坊さんは割と厳しい決まりに縛られています。

例えば早朝を除き、日中は食物を口に入れることを禁じられています。飲み物はOK、タバコもOKです。意外です。

 

また女性に手を触れる事も禁じられています。市内で観察していると、通行中の女性と時々ぶつかったりしていますが、これは基本的に女性側のマナー違反です。

女性の皆さんは、お坊さんとの距離にご注意ください。修行の妨げになります。

とは言え、女性が困っている時に手を差し伸べるのはセーフだそうです。

 

お寺のお坊さん達は、早朝から経典の勉強をしたり、托鉢に歩いたりします。

裸足で托鉢をする派と、サンダルをはいても良い派があった様な気がします。

街中の人たちは托鉢のお坊さんが来ると、仕事中であっても、寄進をしてお経をあげてもらい、徳を積む手助けをしてもらいます。

 

5 お寺と社会の関係

日本人の我々よりも、お寺は身近な存在です。月に何度かお寺に行ってお参りするべき日があり、カレンダーにお釈迦様マークが付いていたりします。

10代の若者も、割と気軽にお参りに行っています。その際は、花や食べ物、現金などを寄進として持参するのがマナーだそうです。

私は昔、わずかな現金とコーラ1ケース、タバコ1カートンを持って行きましたが、心よく受け取ってもらえました。もちろんお経も唱えてもらいました。

 

個人的にお寺に遊びに行く事もあるのですが、時々、外国の観光客に短パンでお寺に来られる方を見かけます。

これは一応マナー違反です。男性であっても、女性の方は特に、肌の露出はなるべく控えてお参りに行ってください。

 

お坊さんは国王に次いで偉い人達なので、会話するチャンスがあった際には敬意を忘れず、丁寧に接する様にしましょう。話してみると、意外と気さくで純朴な人が多いです。英語も割と通じます。

 

長くなりましたので今日はこの辺で。

次回はお寺でもらえる、上座部ミサンガについてご紹介します。