メコン川のイラワジイルカ 20年ぶりに生息数増加(4月24日)

メコン川の絶滅の危機に瀕しているイラワジイルカの生息数が20年ぶりに増加したと政府当局は発表しましたが、未だ現在の河川哺乳類の生息数は95年時点の生息数を下回理ました。

世界自然保護基金(WWF)カンボジアと政府は、イラワジイルカの生息数は、2015年で80頭でしたが2017年には92頭まで増加したと発表。初めて調査を開始した1997年には、生息数は200頭に達していましたが、2007年に保護活動が始まるまでにはその半分以下 – 95頭にまで減少しました。

WWF-カンボジアのディレクターであるSeng Teak氏は、「この象徴的なイルカが絶滅から保護されると信じる理由がある」とのプレスリリースしたが、その後も生息数は低いままです。

“イルカは依然として重大な危機に瀕している。”と彼は言った。 「92頭という生息数は依然として危機的である」

彼は、今回の増加が前向きなものであると主張しましたが、どの生息数レベルが正常であると考えられるかを特定することはできませんでした。

個体数調査では、新たなイルカと死亡数の減少が明らかになりました。死亡数は、2015年には9頭にのぼりましたが、2017年には2頭まで減少。そして、2018年には4匹の新たなイルカが生まれました。昨年12月、自然保護のための国際連合(EU)は、その種のステータスをレッドリストで危機にさらされている状態に変更。

Teak氏は、最近の生息数増加は法整備とコア保全地帯でのパトロール、刺網と毒の除去、ダイナマイト漁業の停止、他の持続不可能な漁業の取り締まりに寄与するものだと信じているとのことです。

政府からの約14万ドルを含む約35万ドルが、毎年保護活動に費やされている、とチーク氏は語りました。

しかし、違法漁業は依然として続けられており、政府当局は今後数年間に保護活動を倍増させる予定であると、WWFの漁業保全省と政府リエゾンの副社長Phay Somany氏は述べています。

「夜間に釣りを制御するのは難しい」と彼は語りました。

個体数調査に関与していないIUCN種生存委員会の鯨類専門家グループの議長であるRandall Reeves氏は、生息数増加のニュースが “勇気付けれるもの”と述べましたが、いくつかの重要な点には進展が見られませんでした。

「動物は健全な状態にあり、定期的に生殖することができると思われる。したがって、漁具の絡みなどから保護され、生息環境が損なわれず生植を行うことができる限り(さらにダムによって妨げられない限り)彼らは少なくとも数百頭まで回復できるはずだ。その時点でようやく、彼らの長期生存についての懸念が緩和し始めるかもしれない」と彼は語りました。

しかし現在、メコン川の主流にある260メガワットのドン・サホンダムを含め、複数のダムプロジェクトが、イルカの生息地域に脅威を与えています。建設中のダムはカンボジアの国境から2キロメートル以内にあり、それらが稼働を始めたら、乾季にはカンボジアからラオスへの魚の移動を「完全にブロック」します。

クラティエ州の2,600メガワットのサンバー・ダムについても政府が議論しています。 Somany氏がサンバーダムの影響について語ることを拒否した一方、WWFのTeak氏は、ダムの登場により、イルカの存続に対して、別の大きな課題が浮上するだろうと述べました。

彼は、リスク、便益、損失を分析するためには非常に慎重な評価が必要だと述べ、「私は、これらの評価が、漁業や水産資源の利益の重要性に基付くものであって欲しい」と述べました。