「顧客とデザインを繋ぎカンボジアを沸かしたい!」 奥田氏 

○経歴
早稲田大学・大学院で建築を学ぶ、2005年新卒でリンクアンドモチベーションに就職。多数の採用・教育・オフィス内装などのプロジェクトに、クリエイティブデザイナーとして携わる。その後、2011年に独立、妻との世界旅行33カ国、61都市を巡る。その後、2013年にカンボジアで起業。カンボジア・タイ・日本の中小〜大企業のクライアントへ本質的な課題解決方法となるクリエイティブ制作の実績多数。

Q:コンサルティングの考え方を利用したデザイン業を選んだ理由を教えてください。
A:一番はその空間、商品を使う人のモチベーションや心を考えたデザインをしたいという理由がありました。大学、大学院と建築学を勉強していて、アカデミックな理論ベースのデザインを学んできました。社会では、顧客からお金を頂いてクリエイティブをする必要があるので、より顧客のベネフィットを重視したデザインを学びたいというのがありました。当時これをしていたのが、入社したリンクアンドモチベーションで、例えば、オフィスを設計するのも話す内容やそこにいる人の心理を考えた上で配色や材料選定などを行う空間のデザインをしていました。当時、オフィス賞の中で最高の賞である日経ニューオフィス賞を受賞した職場で働けてうれしく思っています。ユーザー心理をデザインにどう反映させるのかを知りたかったというのが主な理由です。 

Q:もともと、心理学と建築学を組み合わせたかったのですか?
A:世の中にある商品は意外と顧客のために作られていないものがあると思います。上司からの評価などのために仕事時間を使ってしまっている事が多々あると思います。そういったところに時間は使いたくなくて、「お客さんの願望、問題を考えて解決しhappyにする」こういった事に自分の力を使いたかったです。

Q:なぜカンボジアという国を選んだのですか?
A:一言で言うなら「カンボジアでの仕事が面白かった」からです。カンボジアでの初の仕事が3社の新聞一面を全面広告でジャックすると言うもので、当時あるカフェが採用広告を出したいとの依頼でした。日本では、一店舗のカフェが採用広告を新聞に載せることはなく、費用的にも1億円はかかるもの。その上当時、世界一周の最中でミャンマーにいた自分に依頼が来たと言うことから、日本にはない面白さを感じました。また、2番目の依頼が上院議員(日本でいう国会)からでした。カフェ広告の評判が良かったため、(2013年当時)国会がITのセミナーを開くのにセミナー案内をしており、その広告を作成するというものでした。これらの依頼を受けた事から日本では絶対にできない仕事のやりがいと面白さを感じ、カンボジアで仕事をする事を決めました。 

○現在の会社の話

Q: 奥田さんがデザインをする中での仕事のやりがいは何ですか?
A:人のために働き、お客さんがhappyになってくれる事で、自分も「嬉しい、楽しい」と感じます。もちろん、自分で凄いプロダクト、変わったプロダクトを出す事も、人の役に立ち、お客さんが理想とするものを、映像、デザイン、webなどの自分の技術を使って表現する事にやりがいを感じます。以前、カンボジアイオンの中にあるアメージングカンボジアというお土産屋さんのロゴから内装までのブランディングデザインをした事でそれまでの売上げが10倍以上に伸びたという事がありました。今でも「奥田さんのおかげです」といってくれる人がいて、こういったところに人の役に立っている実感、やりがいを感じられます。

Q:仕事は多岐にわたると伺っておりますが、その中で奥田さんのロゴに対する思いを教えてください?
A:私が思うに、ロゴとはブランドを最大限シンプルにしたものです。ロゴは、会社でも、個人でもそれを見た人にどう思われたいか?10年後やもっと先に会社がどうなっていたいか?を表したものだと思います。10年後になっていたい形をロゴによって見える化し、そのブランドを誰にでも伝わりやすい形にする事だと思います。サッカーチームなどのロゴも作っていますが、チームのヴィジョン、ミッションを聞き出した上でロゴとして表現しています。だから、ロゴを表現する過程においてヒアリング能力も重要になります。

Q:奥田さんが考える良いロゴとはどういったものなのか教えて欲しいです。
A:事業や商品によって良いロゴの定義も変わると思うのですが、私が思うに、例えば、B to B の仕事だと名刺交換時に会社のロゴを見た時、一目で会社の理念や思いを伝えられる物が良いと思います。OS!のロゴは、お客さんをプッシュするという意味でロゴの親指があり、社名にもプッシュの訳であるオス(押す)が使われています。ロゴを見せる事で1分以内に会社のイメージを持ってもらう事ができます。またロゴが9年間変わっていない事からも強い一貫性を示す事ができ、会社をプッシュしてくれるロゴになっています。

Q:コロナによる影響はありましたか?
A:室内で撮る撮影は中止になってしまい、やむ得ないキャンセルも出ました。今のような状況の場合、日本だと政府の補償があると思うんですけど、カンボジアだとそういった補償がないのが大きな違いになっています。しかし、現在、今のような状況だからこそ歌って踊れるVTuberを作ってカンボジアを沸かせたいと考えています。今までは、実写での映像制作が多かったんですが、これからの時代は、VR場で作成、撮影、編集などもするようになってくると思います。それに3蜜も避けて全てリモートワークでできますし。今後市場もここに広がっていくのではないかと考えています。

 ○今後について

Q:会社を今後どのようにしていきたいですか?
A:今は、旧事業と新事業の2つがあります。旧事業は、主に実写の映像制作などなのですが、一つ一つのプロダクトの質をより上げていきたいです。この質を高めるために、より社員の人材育成にも力を入れ、コンサルとデザインの両方をできる人を増やしていきたいです。そして、将来的には、カンボジアでの拡大をした上で隣国などにも展開できると面白いと思っています。また、新規事業であるVRなどを活かしてより新しく、面白い表現をしていきたいです。

Q:カンボジアでの事業をしている中での困難にどのようにして乗り越えてきましたか?
A:今までに大きな困難が2つあって、1つ目が2014年、1番の取引先が急に倒産してしまったことでした。数多くの取引をしていたのでその会社が潰れてしまった事で本当に危機に陥りました。しかし、その取引先で働いていた元従業員の方たちが各会社から仕事を発注してくれて、困難を乗り越える事ができました。2つ目は、自分のマネジメントミスで従業員とうまくいかず従業員が辞めてしまった事です。仕事をする上で、日本だと質と納期を絶対に両立させようとすると思いますが、カンボジアだと両立させるのが難しく、従業員との関係が悪くなってしまった事がありました。しかし、納期や質のコミュニケーションを変えていく事でスタッフとの関係も良くなり、今ではそういった事がなくなりました。もちろん質、納期を両立できるのが一番良いと思います。でも、それが難しい現状なので、かっこ悪いこと(例えば社長自ら謝って回ったりする事)をしてどうにかやっています。カンボジアで働いている以上は、カンボジアの文化や一人一人の従業員の気持ちを理解する事が大切だと思います。

○会社情報
会社名   : OS!株式会社
代表者   : 奥田 知宏
事業内容  : クリエイティブ制作・メディア運営
電話番号  :
Eメール    :
所在地   : No.54, St.454, Sangkat Tuol Tom Poung1, Khan Chamkamon, Phnom Pen, Cambodia
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